北海道の人口1位都市である札幌と人口3位都市である函館を結ぶ特急北斗は北海道に住んでいる方だけでなく、旅行で飛行機で北海道に来た方も利用する需要が多い特急です。
今回はそんな道民と観光客の両方が利用するであろう特急北斗のグリーン車と自由席・指定席の違いを写真をたくさん使って解説していきます!
※2022年3月現在特急北斗は今回解説する281系と特急おおざら・特急とかちで使用されている261系があります。
どちらの車両が来るかはJR北海道のサイトで確認できます。
特急北斗(281系・261系)|列車ガイド(列車編成・設備など)
また、こちらの車両の乗り比べは「特急おおぞら・とかち(261系)で帯広・釧路へ!グリーン車と自由席・指定席の違いを写真大量で解説」で行っています。
旅のしおり
特急北斗とは?
特急北斗の運行区間
運行区間は札幌~函館駅までを東室蘭方面を経由して約3時間50分で結びます。
じつは札幌から函館までは小樽方面からも行けますが、特急北斗は南側のルートである東室蘭方面の線路を走行します。
そのため、東室蘭駅にも停車して特急すずらんと全く同じ経路をたどりますが、特急北斗は東室蘭駅から枝分かれをしている室蘭駅には向かいませんので、室蘭駅に行く場合は東室蘭で下車して乗り換える必要があります。
また、終点の函館の前に北海道新幹線が停車する新函館北斗駅があるので、新幹線に乗り換えをする場合はそこで乗り換える必要があります。
ちなみにですが、特急北斗は途中でエゾシカが多い区間を走行しますので、途中でエゾシカと衝突する場合があります。
実際に僕が乗車した特急も登別~白老間でエゾシカと衝突して45分遅れで札幌に到着しました。通常はエゾシカが線路内にいる場合は露骨に減速しますが、夜ということもあって見えにくかったのでしょう。衝突せずに減速しただけでも数分遅延する可能性がありますので、皆さんは余裕を持ったスケジュールを立てておくことをおすすめします。
運行間隔
特急北斗の運行間隔は約1時間20分間隔で1日に11往復運行されています。
やっぱり函館は人口が多いだけあって、稚内方面や網走方面の特急と比べると本数が多いです。
しかし、万が一乗り遅れた場合は1時間20分の足止めを食らうので旅程をぎちぎちにしている方は何かを犠牲にするしかありません(笑)
というか、先ほども紹介したように北海道の特急は全体的にエゾシカに衝突する場合もあるので、時間には余裕を持ちたいですね。
使用車両
特急北斗は2022年現在では261系と281系の2種類が使用されています。
青いカラーリングをしているのが281系
白いカラーリングしているのが261系です。
白い261系の解説は283系が引退した後の特急おおぞらの代わりになるので、特急おおぞらのページで紹介します。
この車両の設備は他の車両よりも充実しています。特にフリーの充電スペースがあるのは驚きました。
このページでは281系の乗り比べをしているので、261系のほうは「特急おおぞら・とかち(261系)で帯広・釧路へ!グリーン車と自由席・指定席の違いを写真大量で解説」をご覧ください。
281系車両は1994年から運用が開始されて振り子式のディーゼル特急です。
それを示すかのように先頭車両の横側に「FURICO」と書かれています。
ちなみに振り子は車体傾斜装置で、カーブを曲がる際に車体を傾けることでカーブの通過速度を向上させることができます。
現在は石勝線火災事故が発生して安全志向になっていて所要時間が増えていますが、かつてはこの車両が導入されてから札幌函館間を導入前の3時間30分から3時間へ大幅短縮されました。
そして、この車両はディーゼル特急なので加速する際に「ウイーン」「ひゅいーん」とすごい音を立てて加速します。結構うるさいですが迫力があるので意外とそれが楽しかったりします。
さらに、この車両の良い所は車体が青いことですよね!
子供の時にVHSビデオで見ていたので、北海道と言えば青い特急という印象がありましたので乗ってみたかったんですよね。それに加えて実は283系も乗りたかったのですが、僕が北海道に行く1週間前ぐらいにラストランを終えていたという驚愕の事実が発覚しましたが、まあしゃあないですね。臨時運行に期待しましょう。
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特急北斗のグリーン車を解説
特急北斗(281系)はグリーン車が2両目にあります。
グリーン車がある車両のデッキ部分は結構広く設計されています。
客席に向かうとガラス張りに小さくグリーン車マークが描かれたドアがあります。
このドアの先に客席があります。
グリーン車は左右合わせて3列の構成です。写真では左側に2列で右側は1列になっていますが、この写真の奥の方は右側が2列、左側が1列と逆になっています。
シート自体も大きく、自由席や指定席のシートとは格が違います。
それでは座っていきましょう。
座り心地はゆったり感があって良いです。
座面の弾力はほどほどですが、背もたれがやっぱりふかふかで気持ち良いです。
他にはシートは頭頂部まであり、その延長で頭を囲うように出っ張っています。これは他の乗客の視線を遮るためで、プライベートスペースのような感覚になれます。
さらに、頭にはまくらが設置されており、このまくらには凄い機能が隠されているのです!(後で解説します)
前のシートとの間隔は足を十分にのびのびとピンッピンに延ばしても大丈夫です。
また、JR北海道のフットレストの特徴として、フットレストを使用しない場合は少し上に移動できるので、干渉しないように移動できます。
シートの横幅は3列になっているので横幅は大きくなっていますが、実は自由席や指定席の横幅とそこまで大きくは変わりません。
それでもやっぱり指の厚さぐらいはあるので、窮屈に感じる方はほとんどいないでしょう。
次に席に付いている機能を解説していきましょう!
1つ目はリクライニングです。
手前が最大まで倒してあり、奥側が最初の状態です。
頭を囲うような横の出っ張り部分の差を比べていただければ良く分かりますが、30度から40度程度は倒れています。
また、グリーン車は人口密度が少なく、後ろの席の人がいない場合があります。その場合は遠慮なくリクライニングを最大にして使いましょう。
2つ目はまくらの上下調節機能です。
お手製の黄色い点線は背もたれの上端なので、5cmほど上下に調節することが可能ですね。
「何に使うのか?」という感じですが、まくら付きの車両はリクライニングをするとまくらが逆に気持ち悪い位置に来る場合があります。そのような際に自分の体格の違いによって調節することが可能です。
3つ目はまくらの横側の角度を変更できます。
まくらの横側の角度を付けることによって、頭がずれないようにできます。
寝相の悪い方は使えるかもしれません。
使用方法はまくらの両端をつかんで、そのまま折り曲げます。写真は最大まで折り曲げた極端な例ですので皆さんは丁度良い角度を探ってみて下さい。
これらのまくら調節機能って意外と分かりにくいですよね。僕もグリーン車で撮影する際にはいろいろいじってみるのですが、この機能は最後になってから気づけました。
4つ目は読書灯です。
読書灯はまくらの横についており、明かりが必要な際に利用します。
明るさはかなり明るいですが、スマホが普及した現在ではあまり出番がありません。本を読むのなら使えるかもしれませんが、普通の車内の明かりで十分です。
読書灯を使用する際にはリクライニングのボタンの隣にある少し小さい読書灯ボタンをおします。
ボタンには何か光っている風の柄が描かれているのでわかりやすいですね。
5つ目はフットレスト。
言わずも知れた(?)グリーン車の3種の神器ですね。
ちなみに後の2つはリクライニングと広い間隔です。
使用方法は土足で乗せます。
以上、、、、ではなく足を置く面の角度を調節できます。
調節方法はフットレストの横に付いているペダルを踏みながら、足を置く面を下に下げていくと下がります。
そして、丁度良い高さでペダルから足を離すとロックされます。
また、足を置いている面をひっくりかえすことで素足で置ける面が出現します。
電車の中で靴を脱げるのはまじで快適のひとことに付きます。
ただし、素足に乗せる面に土足を乗せないように気を付けましょう。
フットレストについては詳しく説明している記事があるのでぜひご覧ください。
▼素足と土足の見分け方▼
JRグリーン車のフットレストの使い方を画像で分かりやすく解説します!
6つ目はテーブルです。
特急北斗は全区間乗り通すと3時間以上かかるので、途中で昼食をする機会もあるでしょう。
そのようなときに地味に必要なのがテーブルです。
また、グリーン車は前の席との間隔が広い関係上、自由席のテーブルと同じ長さではテーブルの位置が遠くなりますが、それを解消するようにテーブルの伸縮が可能です。
黄色の線が延ばした後のテーブルの位置ですので、10cmほど伸びているのがわかります。
この機能って意外と気づきにくいですが、延ばさないと駅弁とか食べにくいですよね(笑)
7つ目はカップホルダーです。
ペットボトルを置くだけならわざわざテーブルをひっぱりだしてくる必要がありません。
ひじ掛けにあるので撮るのも楽です。
もちろん使わない場合は収納できますので、邪魔にもなりません。
8つ目はコンセントです。
グリーン車にはコンセントがあります。1人に対して1個なので、2人掛けは2つあります。
場所はひじ掛けの前面にあるので意外と気づきにくい位置にあります。
9つ目は切符入れです。
グリーン車は金属製になっており、高級感が感じられます。
しかし、グリーン車と指定席は検札が無いので意味ないです、、、これから先チケットホルダーが使われることは無いでしょう(笑)
以上でグリーン車の設備は終了です。
客層は?
客層はいつものグリーン車らしく1人での利用が多いです。
しかし、他の特急と比べて乗車してくる人数は多く、人口密度が高く感じました。
とは言え、グリーン車は解説したように他の乗客から自分が見えないようになっているのでプライベート感は損なわれません。
さすがグリーン車です。
音と振動がに若干軽減
グリーン車は自由席と指定席に比べて本当に若干だけ音が小さいですが、それは「良く考えてみたら小さいな」程度です。
それもそのはず、特急北斗はディーゼル特急で加速をする際に「ゔぉーー--ん」「ひゅいーー---ん」とエンジンとターボファンの音が床下から派手に聞こえてきます。
僕はエンジンの音が好きなので良いんですけどね。
「よく考えてみたら小さいな程度」と表現したのは自由席や指定席でのうるささが100、グリーン車補正で-5だけ静かになったとします。
そうするとグリーン車は95のうるささですが、相対的にほとんど変化しないというイメージです。
特急北斗の自由席・指定席を解説
※編成によって席の設備が変わる可能性があります。
お次は自由席と指定席を紹介します。
自由席・指定席は両側に2列あるので合計4列です。また、座席もグリーン車を見た後に見てしまうと貧相に感じてしまいますね(笑)
しかし、このタイプのシートもなかなか乗り心地は負けていません。
座面はふかふかで意外と沈み込みますので、おしりが幸せになりますね。
しかし、その反面背もたれは硬めでフィットしているとはいえません。
型周りは窮屈にはなりませんが、肩幅がシートからはみ出しているような感覚になって少し違和感があります。
それに加えて、頭の横にずれ落ち防止の突起が無いので寝たら頭がずれ落ちます。
座面が良かっただけに背もたれが残念です。
前の席との間隔は狭いですが、前の席の椅子の柱がうまいこと足と足の間に来るようになっていて普通に延ばせます。
横幅はやっぱりグリーン車よりも狭めでぴったりぐらいです。
次は自由席・指定席の機能を紹介していきます。
1つ目はリクライニングです。
いつものように手前側が最大に倒した状態で、奥側が初期状態ですね。
大きく倒れているわけではありませんが、背もたれの厚さ分くらいは倒れています。
写真を見る限り最初の時点で席が反り返っているので、リクライニングを最大まで下げた状態が丁度良いかと思われます。
調節する方法は、ひじ掛けに付いているレバーを引きながら体重を後ろに掛けるだけです。
JR北海道のリクライニングはボタン式が多いのですが、この席だけレバー式でした。珍しいです。
2つ目はフットレストです。
驚くことに自由席にも簡易的なフットレストが装着されています。
これは簡易的なものなので裏表がなく、土足を置く面だけですね。
使用方法は足で降ろしてくるだけです。
しかし、正直簡易的なフットレストは靴が脱げないので使う意味がない、、、と思っています。
だって、フットレストを使っても足が延ばせなくなるだけですもん。
使うのは皆さんの自由ですので、気に入った方は使用してみて下さい。
3つ目はひじ掛けです。
真ん中に収納可能なひじ掛けがありますが、角のほうが劣化して色が薄くなっています。
4つ目はテーブルです。
テーブルは小さめのタイプで、ペットボトルを穴に置いたら大きい駅弁は広げにくくなるサイズで少し頼りない感じがします。
混雑状況
自由席と指定席は合わせて4両あり、自由席と指定席のどちらも空いていました。
あえて指定席を取るほどでもありませんが、何かの間違えで自由席・指定席がすべて満席で3時間以上を立ちっぱなしで過ごしているという想像をした心配性のあなたは530円を支払って指定席を取ると良いでしょう。
特急北斗の設備を紹介
最後に特急北斗(281系)の設備を紹介します。
1つ目はフリースペースです。
恐らく元喫煙室を改造したであろうフリースペースです。
ただ単にスペースとして残してあるだけでなく、簡易的な椅子のようなものまで用意されているのが親切ですね。
2つ目はラゲッジスペースです。
旅行者が多い札幌函館間ならではの設備ですね。盗難の可能性はないとは言い切れないので、貴重品はご自身で持っておきましょう。
3つ目は多目的室です。
多目的トイレとは別物で、気分が悪い場合、赤ちゃんに授乳したい場合、急病人などに使用します。
使用したい場合は車掌さんに声を掛けたら使用できるそうです。
4つ目はお手洗いです。
やっぱり長旅にトイレはつきものです。
もちろん男性用トイレだけでなく男女兼用トイレ(洋式トイレ)もあります。
他にも写真はありませんが、多目的トイレもあります。
洗面器は単体ではありませんが、トイレの中に設置されているので「特急北斗でトイレに行ったやつ全員手を洗ってない~」とバカにするのはやめましょう。
まとめ
今回は特急北斗に使用されている281系のグリーン車と指定席・自由席の違いを紹介しました!
函館まで行くと長くなるので、体の負担を減らすためにグリーン車を検討してみてはいかがでしょうか?
僕個人的には昔ビデオで見ていたこの青い車両に乗車できてすごくうれしかったです。
また、エンジン音に迫力があって雰囲気が抜群だったのも俺的ポイントが高めです。
このサイトでは他の車両のグリーン車と指定席・自由席を乗り比べているので、気になる方は是非ご覧ください!