若い方の一人旅では旅費を極限まで節約するために駅で寝ようと考えている方もいらっしゃると思います。
その気持ちはわかりますし、おそらく普段からネットカフェを利用しているけど、宿泊したいところにネットカフェが無いから代わりに野宿しようというかたが多いと思います。
もし、ネットカフェが周囲にある場合は少々お金を払っても、最低限ネットカフェで宿泊した方が良いです。
まあ、理想はビジネスホテルなんですけどね。
ビジネスホテルも意外と安い所はあるので、検討してみてはどうでしょうか?
▼ネットカフェとビジネスホテルの違い▼
ビジネスホテルとネットカフェ宿泊は何が違う?両方の宿泊経験者が解説します!
注意点としてここで紹介する野宿はテントや寝袋などの道具を全く用意せず、駅の待合室にあるベンチでただただ過ごすという、限界に近い宿泊について紹介します。
そのため、寝袋などを持っていたり、マットを持っていたりして寝転んである程度は快適に野宿するというのとは少し違うものです。
今回夜の駅で泊まるのは可能なのか?駅で野宿をした経験者が解説します。
旅のしおり
駅で泊まるのがキツイ理由
結論から言うと、駅で泊まるのはキツイですし、絶対に屋根の下で過ごせるという保証はありません。
キツイ理由を解説する前に僕の野宿体験を少し紹介します。
僕は青春18きっぷで稚内駅から鹿児島の西大山駅までを5日間かけて日本縦断したことがあります。
その時に、終電からの始発に乗るという工程があったので、ビジネスホテルに泊まってもゆっくりする暇がなく、基本的にネットカフェを利用していました。しかし、北海道はネットカフェがほとんど存在しないので、夏の長万部駅のベンチで夜を過ごすという(無茶な)宿泊を行いました。
▼北海道のネットカフェ事情は別の記事で解説しています。▼
北海道旅行で泊まれそうなネットカフェはある?→札幌以外期待できません。
もちろんホテルは旅館も検討しましたが、終電が23時ごろに到着して6時くらいに起きる必要があったのと、なぜかその日はいっぱいで1日1万円程度というめちゃ高料金になっていたこともあったので野宿に踏み切りました。
「寒いのでないか」と思われるかもしれませんが、北海道は以前も行ったことがあり夏は意外と暑いことは知っていたのも「野宿でイケる!」と思った理由でもあります。(さすがに冬は無理)
これは僕が一夜を過ごした長万部駅の待合スペースで、使えるものはパイプ椅子ぐらい。
そのため、横になっても体が痛くて眠れないので、次の日に新幹線にのる区間がありましたが、見事寝過ごして痛い出費を食らいました。
という失敗談があって、頭が働かず、判断力が著しく低下するので基本的に駅のベンチで寝るのはおすすめはしません。
ということで、僕が駅で野宿をした経験から、おススメしない理由を紹介していきます。
精神的に休まならい
1つ目の理由は精神的に休まならいことです。これが最も大きな理由です。
夜の駅は無人とは言え、いつだれが来るかわかりませんし荷物を盗まれる可能性があります。
そのため、何がなっても起きられるように常に精神的に警戒しておく必要があります。
ネットカフェもこのような傾向はありますが、睡眠の浅さで言えば野宿はその比ではないぐらい浅いです。
めちゃくちゃ睡眠が浅いなので、自動販売機から時々なるコンプレッサーの「ブーン」という音で一瞬で起きてしまいますし、自然に目が覚めやすいです。
何度もしていると慣れてくるかもしれませんが、初めて野宿をする方は体が休まらないのでおススメしません。
もし、このような場面でぐっすり寝れる方は旧石器時代なら1番最初に死んでますので、寝れないのが普通です。
横になれない
2つ目のキツイ理由は「横になれない」ということです。
寝袋やマットを持っている方地面に寝ることは大丈夫ですが、なんの準備をしていない方は必然的にベンチで寝ることになります。
まっすぐな長椅子タイプなら良いですし、座面が柔らかくなっているタイプなら最高です。
しかし、ベンチにひじ掛けがあるタイプや、無くてもおしりの形に合わせて作ってあり、でこぼこしている場合があります。
この場合は痛くて寝転がれたものではありませんので、横になることはあきらめる必要があります。
そのままで地面に寝転がっても良いですが、そこまで行くのには相当な覚悟が必要です(笑)
不潔になる
まあ、当たり前ですがシャワーや風呂に入れず、体が不潔です。
次の日に不快感を感じるので、潔癖な方は絶対にむきません。
ちなみに、僕はトイレで体にシーブリーズを塗りたくりました(笑)
正直次の日も体がにちゃにちゃしている感じがしたので、不快感しか感じません。
保線作業員が来る可能性がある
これは駅ならではのことですが、鉄道を走らせるためのレールはメンテナンスをする必要があります。
しかし、営業時間は電車が走っているので、最終電車が終わってから作業をします。
そのため、保線作業をしている方が駅構内に入ってくる可能性があります。
保線作業員の方は何も悪くないですが、人の気配はするのでもちろん目が覚めます(笑)
僕が宿泊したのは北海道の長万部駅というある程度大きい駅(それでも田舎)だったので、作業の拠点になっていたという可能性もありますが、規模が小さい駅でも作業員の方が来る可能性は大いにあります。
必ず泊まれるわけでは無い
最後は「そもそも泊まれない可能性がある」ということです。
無人駅なら建物が締め切られるというのはありませんが、有人駅で人通りが多い駅の場合は最終列車の後に駅の入り口や待合室が施錠され、そもそも入れない可能性があります。
その場合は駅どころか、駅の外にあるであろうバス停のベンチというほとんど外のような環境で過ごす必要があります。
そのため、駅で野宿する際には「駅の中に入れなくても、外のベンチで過ごしてやる!」という覚悟は必要です。
野宿することになったら行うこと
もし、駅でなんの準備も無しに野宿することになったら、以下のことを試してみて下さい。
野宿はキツイですが、キツさが多少ましになります。
カバンをまくらにする
寝ている間に荷物を盗まれないためには、荷物が取られそうになったら絶対に起きられる場所に荷物を置いておく必要があります。
そこで、おススメなのがカバンや荷物をまくら代わりにするということです。寝転がれる場所がないとこの手法は使用できませんが、まくらにすることによって、寝心地は多少改善されるし荷物を盗られる可能性も下げられるという一石二鳥な方法です。
ただし、寝転がれず、ベンチに座って過ごす必要がある場合は使えないので、リュックや荷物を抱きながら寝るようにしましょう。
イヤホンをしながら寝る
イヤホンを耳栓代わりにして寝ることで周りの音を遮断できます。
小さな物音に反応してすぐに起きてしまう場合は試してみましょう。
これで、多少はましになります。
ただし、自分の身に迫っている危険に対しても気づかなくなる可能性があります。
現在の日本では直接危害を加えてくる人はほとんどいませんが、荷物は盗難される可能性はあります。
そのため、先ほど紹介したまくらにする方法や抱いて寝る方法を実践する必要があります。
すぐに助けを呼べる場所にする
人の気配がある場所は寝にくいですが、かといって人の気配が全くない場所を選ぶのは危険です。
万が一何かあった際に叫ぶなり何かしらアクションを起こせば人を呼べる場所が良いです。
ただし、人が多すぎても眠れないので、「人の視線は遮ることが出来るけど、人の気配はする場所」が最も良い場所だと考えています。
野宿をしても良い人
最後に野宿をしても大丈夫な方を紹介します。これにすべて当てはまっていないと野宿をするのは難しいです。
周囲に何もなくて野宿をせざるを得ない方は仕方ないですが、周囲にビジネスホテルがある場合はできるだけ野宿は避けましょう。
男性
1つ目は男性です。差別だ!って言われそうですが、女性が野宿してしまうと犯罪に巻き込まれる可能性は男性が野宿した際より高くなってしまいます。
自分の安全を考慮すると、ビジネスホテルに泊まりましょう。
最低限のマナーは守れる人
ゴミを散らかさないとか、汚さないとか当たり前のことです。
しかし、中にはこれが出来ない人もいます。
中には夜も待合室が解放されていた駅で、駅構内で焚火をして問題になった例もあります。
あなたの家ではありませんし、みんなで使うものです。皆さんはこのような問題を起こさないように過ごしましょう。
覚悟がある人
これもいろいろな覚悟です
- 一晩中寝れないかもしれない
- 明日の体調はあきらめる
- 荷物が盗まれるかもしれない
これを許容できる方のみ野宿してください。
非日常を楽しめる人
最後は非日常な生活を楽しめる方です。
当然ですが野宿という普段とは違うことをすると、大なり小なり自分が想定外のことが発生します。ここで言うと、駅構内が開いていなかったり、全然寝れなかったりします。
そのため、自分の頭でいろいろ考える必要があります。まあ、これが楽しいんですけど。
もし、あなたが想定外のことが発生すると聞いて「まじか」とか「えー」と思っていたら野宿はやめましょう。ただし、「いろいろなことが起こるなんて最高やん!」とか「ワクワクしてきた」とかいう変態はたとえキツくても野宿を楽しめます。
ちなみに、僕は後者です(笑)
僕は今までネットカフェやカラオケなどにも宿泊してきましたが、非日常を楽しめない方はこんな生活をしても、ただ単に苦痛な時間が過ぎるだけです。
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最後に野宿が向いている方の簡単な見分け方を紹介します。
今この時点で「凄くワクワクしている方」は野宿をしても大丈夫です。それ以外の方諦めて近くのビジネスホテルを選びましょう。
どちらも経験しているからいこそありがたみが分かるのですが、ビジネスホテルの「完全なプライベートな空間」は周りを警戒する必要がありませんので、精神的にも肉体的にもリラックスできます。しかもシャワーやお風呂が付いているので清潔に保てます。
意外とビジネスホテルも安く泊まれる場所はありますので、一度自分が宿泊を予定している場所を楽天トラベルで検索して、価格が安い順に変えてみましょう。
場所によっては3000円を切っている場所もあります。
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